はじめに
「治療にどれくらいお金がかかるのか。」
病気がわかったとき、真っ先に気になったことのひとつでした。
家族性大腸ポリポーシスは、手術や長期的なフォローが必要になる病気です。治療のこと、体のこと、将来のこと…ただでさえ不安が多い中で、〝お金のこと〟を考えるのは、正直とても重たかったです。
でも同時に、私は思いました。
「最初からある程度わかっていたら、もっと気持ちに余裕を持てたかもしれない。」と・・・
この記事では、私自身が実際にかかった費用や、その中で感じたことなどをまとめてみました。
これから治療を受ける方やご家族の方の参考になれば幸いです。
どこからどこまでの費用?
今回まとめる費用は、以下になります。
・通院(診察・検査・処置など)
・入院・手術
・ストーマ装具関連
・その他
すべて健康保険(3割負担)を利用しており、高額療養費制度も申請しています。
実際にかかった費用
入院前通院(診察・検査・処方など)
◯クリニック
診察4回 → 5,630円
大腸検査1回 → 6,700円
処方4回 → 6,740円
◯医大
大腸検査2回・胃カメラ2回 → 18,480円
◯総合病院
診察1回 → 220円
入院前検査1回 →12,540円
〝入院前通院〟合計 → 50,310円
入院から退院まで(手術や食事代など)
◯1回目入院(大腸全摘+回腸嚢肛門吻合術(Jポーチ))
・入院日数:24日 → 98,750円
◯2回目入院(ストーマ閉鎖術)
・入院日数:21日 → 78,180円
〝入院から退院まで〟合計 → 176,930円
退院後通院(診察・検査・処置や処方など)
◯総合病院(1回目退院後)
診察19回 → 9,390円
採血4回・入院前検査1回 → 19,350円
処方5回 → 3,920円
◯総合病院(2回目退院後〜R7.5.31)
診察3回 → 1,130円
採血1回 → 2,400円
処方3回 → 3,120円
〝退院後通院〟合計 → 39,310円
その他
診断書作成4回 → 15,400円
トータル:281,950円
入院前から退院後の通院までに要した金額となります。
術式によって手術の回数、また回復度合いによっても個人差がかなり影響することから、あくまで1症例によるデータであることから、参考程度でお願います。
他にもお金がかかったもの
こちらは記録をとっておらず、値段が分からなかったので、項目だけ挙げさせていただきます。
◯入院前準備
衣類/コンディショナー/桶/ボディーシート/ドライシャンプー/コップ/フェイスタオル/イヤホン
◯入院中
水分/おむつ/パッド
◯ストーマ生活(対象期間:6ヶ月)
パウチ本体/パウダー/ハサミ/ウエットティッシュ/ペットシーツ(パッドの代用)/リムーバ/トレイシール/外周シール
お金の不安と向き合って思うこと
最初は、「こんなにかかるのか。」と気が重くなることもありました。
でも、高額療養費制度や傷病手当金など、公的な制度に支えられている部分も多いです。
事前に調べたり、病院の相談窓口で聞いたりすることで、少しずつ安心につながっていきました。
また、我が家の家計は夫が管理しています。
きちんとお金を管理する方のため、私の場合、他の人と比べてお金に関する深刻さはそれほどなかったのではないかなと思います。
医療費以外にも、入院準備やストーマ装具など、地味にかかる支出が思ったより多く、やはり蓄えの大切さを感じました。
もしこれが私一人で担っていたらと思うと、パニックになっていたでしょうね….笑
おわりに
今も〝お金のこと〟は不安のひとつです。でも、治療にかかる費用をあらかじめある程度把握しておくことは、自分と家族の心の準備にもなると感じました。
もちろん状況は人それぞれ。
でも、リアルなお金の話が少しでも誰かの安心につながれば嬉しいです。
今後は、どうやってこの多額の出費を乗り越えたのかについて書いていけたらと思っています。